ローマ人の物語

塩野七生(しおのななみ)さんの有名な本。

一年に一冊ずつ、15年かけて15冊(文庫本にして40冊以上)書かれた大著で、僕の気持ちの中での存在感で、間違いなく5本の指に入る本。
いろいろな視点のバランスがうまくとって書かれていて、古代ローマに対する興味だけでなく、文明、政治、人の賢さ、愚かさなど、様々なことに対する興味を抱くきっかけになった。

この本から得たのは、
人や組織が最適解で行動することはまれなのだということ。この中には、客観的に見れば、虚栄心、未熟さ、誤解、傲慢など、愚かな行動や間違った意思決定の具体例が山のようにある。
それらの愚かさに、如何に対処し、そしてリカバリーしているか、から学ぶところが多い。

この本を読むまでは、人や組織は、理(ことわり)を説けば納得させられるものと思っていた。
この本を読んで、理を説くことは、人や組織に対する数ある手段の一つという位置に格下げになった。

マキャベリ

マキャベリ。僕にひとつのパラダイムシフトを与えてくれた人のひとり。

企業経営、リーダーシップといった面で、自らが如何に考えるべきかといった示唆に富んでいる。

「結果さえ良ければ、手段は常に正当化される」という彼の著書の中でも有名な言葉。

最近、この言葉に代表される、
「日常においては道徳から外れている」面が強調され、
だからマキャベリの思想は、
「全く、間違っている」
という結論の本を見つけた。

現代の日常にあてはまらなくて当然だ。
中世イタリアの、危機に瀕した国の元首に向けてのアドバイスとして書いたものなのだから。

歴史を見ると、知略、策謀、戦争、権力闘争、弱肉強食が当然の時代がどこにでもある。そんな中、大、小に関わらず、国を導く元首の意思決定は重要だった。
そんな時、「歴史上、このような失敗があります。だから、対応策は、、、、」といった文脈で書かれたもの。残念なことに、このメッセージは採用にいたるほど、十分元首に届かなかったらしい。正しい意見が必ず用いられるわけではないのは、世の常だ。

スマートフォン導入

友人にいくら進められてもずっと拒んできた、スマートフォンをついに導入した。

拒んでいたのは、急激に増えすぎて誰でも感が強かったこと、
そして、よく見かける電車で携帯をずっと見つめている人への違和感。

ただ、台数が1,000万台を超えたというニュースで決断した。
これだけ増えてくると、知っておかないと市場ニーズに対応できなくなる。

結果、利用しまくっている。
メールチェック、書類チェック、インターネットアクセス、が手の中で、いつでもどこでもできるのである。
こんな便利だとは思わなかった、、、、、、。

ずっと前から進めてくれていた友人に、素直に謝った。
「私が間違ってました。」
敬服。

30歳限界説と35歳限界説(人事)

30歳限界と、
35歳限界は違うもの。

人事的に見て、
新しい環境への順応性が30歳を境に一回、
35歳を境にさらにもう一回低下するという考え方がある。
「だから、35歳を境に求人が激減する。」
その人の今までの事を良しとし、新しい組織への順応性が極端に低下するから、という理由である。。

これを知ってから、自分に当てはめ、他人を観察し、
ほぼ80%は正しいという意見を持っている。

だから、この事を採用のときは常に頭においているし、
人に対応するときも、35歳以上の人にはその人の守ってきたスタイルをできる限り尊重するようにしている。
結果的にはそのほうが、効率的だからだ。
中小企業に、入社後のトレーニングに何度も時間を割いたり、どうしてもダメなときは他を探す体力は無い。

そんな時は大企業の優位性を思い知らされる。
社会的(学生でない)に、真っ白な人間を自らのカラーに染める戦術を取ることができるからだ。
優秀すぎる人間も含めて、染まらない人間を排除する仕組みまで設計に組み込める。

組織のこんな面は冷徹である。

学びは癒し

僕にとって学びは癒し、だったりする。
40を超えた今でも、知識に貪欲でいる事ができ、新しい分野に取り組む事にほぼ全く躊躇が無い。
根源的に、好奇心が強く、勉強で得られるものが楽しいと思えるタイプらしい。

最近、対象になったのは、
・エクセルVBA
・MSアクセス
・会計実務
・ゲーム理論
・マキャベッリ論 など

最初は取り付きにくいものもあるので、週末にかかりきりでその知識の「核」となる基本を頭に叩き込む場合もある。それは、結構な気力と労力を要する。
でも、「核」ができてしまえば、必要に応じて「核」の周りの知識と経験を付け足していくだけなので、それほど苦労なく、いつの間にか業務に活きてくる。

しかしながら、
小学生の頃先生に、勉強って必要ですか?算数でも、四則計算以外使い方が予想できない、と問いかけた事があるほど勉強には前向きでなかった。

思えば、勉強の仕方を知らなかった。
父親は子供の頃から勝手に勉強して学校で一番になってしまうタイプだったらしい。
だから、勉強をやる気にならない子供のことが理解できないので、押し付けになってしまい、結果、僕は一時勉強嫌いになってしまっていた。

新しい事に取り組むためには、短時間に効率良く、その分野の知識を取り込むスキル、つまり勉強のスキルが絶対に必要。学生のときの勉強は、興味の無いことこそ特に、勉強スキルの練習になる、という事がわかっていなかった。

今、両親に対して、
あのころ勉強の仕方を教えてくれたらよかったのに、と思いつつ、
根源的に勉強好きの遺伝子を与えてくれたことに感謝している。

業務上の共通言語

日々、業務で使用する言葉の話。

僕が、

「コスト」という言葉を使うとき、
その中には、「お金、手間、時間」という意味を含んでいる、

「リソース」という言葉を使うとき、
その中には、「人、物、お金、時間」という意味を含んでいる。

この概念を共有しているだけで、ビジネス上のコミュニケーションがスムーズに進む。

一般的には、
コスト=お金
リソース=?
という反応が結構多い。

だから、日々、コミュニケーションのスピードアップを目的として、
「コスト、つまりお金、手間、時間」がかかる」などと言って、
思うところを伝える努力をしている。

コストはかかるが、リソースを有効活用するための投資である。

PCモニタ修理で思い至ったこと

2,3ヶ月前のこと。

デスクトップのPCモニタ画面が真っ黒になって写らなくなってしまった。
修理に出す?買い替え?と検討したが、
結局、インターネットで調べて、何も知識がないところから自力で直してしまった。

初めてのことだから当然簡単ではない。
構造が4つの基本構成で成り立っていることがわかり(電源、インバーター、蛍光管、電子制御部)、電子制御部ならあきらめる、断線、蛍光管の寿命なら修理できる可能性ありとの仮説をたてて作業を進める。故障原因は予想外のインバーター不良だったが、秋葉原で代替品のパーツが手に入る店を見つけ、仕様の違いをテスター片手に調整、そして修理完了。
購入or修理なら、1万5千円以上のところ、パーツ総額1,500円ですんだ。

注目したのは、自分がこの作業を、はじめから終わりまでずっとうきうきと楽しみながらやっていた、ということ。今思い出すだけでこのうきうき感が甦ってくるほどである。

振り返ると、修理プロセスでの、仮説思考や試行錯誤の方法論はビジネスと全く同じ。
結論として、自分がこんなにも経営に興味と熱意をもてるのも、根源的にこのような「問題解決の過程と解決したときの達成感」を楽しいと感じるからなのだと思い当たった。

追伸
今回のモニタ修理。簡単とはいえないが直せないことも無いという程度の作業。悪いパーツだけ交換すれば他はまだまだ元気で使える。こんな故障で廃棄される機械たちがたくさんあると思うと、本当にもったいないと感じる。修理したPCモニタは、今でも毎日フル稼働して日々の業務に役立っている。

AKBから目が離せない

ファンだというのではなく、マーケティング視点での話。

売れている、ビジネスとして大成功、という点で異論のある人はいないはず。
その中でもすごいと思うことがありすぎるのが、AKB。

クラスで10番目にかわいい娘コンセプト、大量生産可能、代替可能、悪魔の握手会、パラダイムシフトで大変だ、と感じていた音楽業界で「総選挙」という予想できなかった大仕掛けでのミリオンヒット。

そんな常識を破り続けるマーケティング戦略を見ていたので、
何も知らない時期に、新センター登場!!ときたとき、
「今度は何をやるつもりなのだ?!!」と注意をガッツリ引き付けられてしまった。
結果的にCGだったわけだが、その結論でも戦略の輝きは衰えず、、、。

秋元康氏の独特のシニカルな雰囲気があまり好きでは無くても、彼のやっていることには恐れ入りましたと頭を下げざるを得ない。

(追伸 NHK特集で舞台裏をやっていた。先輩後輩や、緊張感など、雰囲気が高校野球部みたいなところがあった。そんなところは素直に好感がもてました。)

女性を魅惑する効果を前面に押し出した広告(ユニリーバ、AXE)

この商品のプロモーションに注目している。

五感と感情と感性を刺激して幸せな経験を演出する

まず、フレグランス系の商品プロモーションでは常套手段だった、
「異性を魅惑する」というメッセージを非常に直接的に使っている点。

テレビCMを列記するだけでも、
・実験として吹きかけたマネキンに、実験者の女性がひきつけられてしまう。
・さえない男性がカフェテリアで女性から(ホットドックケチャップで書くという形で)電話番号を教えられる。
・街中でデオドラントシートを使っていると、それを見た女性がその男性と同じ動作をし続ける。
などがある。
そして、上記の点だけでもユニークだと思っていたのに、最新のものは「告白力をつける」というさらに新しい切り口になった。

CMがどんどん新しいバージョンに変わっていく点、今回はコンセプトすらシフトしている点において、
この流れがもともと計画されていたものなのか、それとも、「PDCAサイクル」が確実に実行されているからなのかはさらに興味深いところ。

ビジネスの設計図

自分は、事業でも、組織でも設計図を描いて進める努力をする。
ビジネスプランという形をとるか、頭の中にとどめておくかは別問題。

しかしながら、他の人が、
「設計図なんか描かなくても、そのうち形になる」とか、
「そもそもビジネスで設計図などかけるものではない」といった考えかたを、
意識的にしろ、無意識にしろ持っているのではないかと感じることがよくある。
あたかも「机上より実践がビジネス成功の近道である」と信じているようだ。

机上にかけないようなものが実現しますか?
少なくと、机上で成功がイメージできないものを進める無駄には生理的な嫌悪感がある。